Luvantix | Nano Imprint & Display / Optical Film
ナノインプリント・光学フィルム用のUV硬化樹脂
ナノメートル単位の細かな形を写し取る「ナノインプリント」のレプリカモールド用樹脂(PC-NIシリーズ)と、ディスプレイ・光学フィルム向けの低屈折率ハードコート・導光用の樹脂(SFHシリーズ)をご紹介します。
- レプリカモールド用
- 30回以上の連続転写
- 鉛筆硬度9H
- 屈折率 1.330〜1.670
【確認用の下書き】黄色の箇所は、メーカーへの確認が必要な箇所です(公開前に外します)。数値は Luvantix社 総合カタログ(2026年9月版)にもとづきます。
このページの内容
ナノインプリントとは
ナノインプリント(ナノインプリントリソグラフィ、NIL)は、細かな凹凸をもつ型(モールド)を樹脂に押し当てて、ナノメートル単位のパターンを写し取る加工方法です。UVで固まる樹脂を使う「UVナノインプリント」では、型を押し当てたまま光を当てて固めます。はんこを押すように、同じ微細な形をくり返しつくれるのが特長です。
STEP 1
マスターモールド
石英やシリコンでつくった、微細な凹凸の原版。高価で数が限られます。
STEP 2
レプリカモールドをつくる
原版の形を、PC-NI(青)に写し取って固めます。
STEP 3
押し当ててUVで固める
レプリカモールドを製品の樹脂(橙)に押し当て、UVを当てて固めます。
STEP 4
型を外す(離型)
微細なパターンが残ります。型がくっつきにくいので、くり返し使えます。
図:UVナノインプリントの流れ(模式図)
ナノインプリントでつくられるもの
ナノインプリントは、光の波長より細かい構造を、低コストで大量につくれる方法として、さまざまな光学部品の製造に使われています。
- 回折光学素子(DOE)、3Dセンサー用の拡散板
- 反射を抑える「モスアイ構造」(蛾の目の表面にある、光の波長より細かい突起の並びをまねた構造)
- ARグラスのコンバイナー(映像を目に届ける部品)
- プロジェクターやヘッドアップディスプレイ用のワイヤーグリッド偏光子・波長板
- CMOSセンサー上の非球面レンズ構造、イメージセンサー用のウェハ
- DNAシーケンサーのチップの微細な穴(ウェル構造)、DFBレーザーの回折格子
レプリカモールド用樹脂(PC-NIシリーズ)
PC-NIシリーズは、フッ素を含むUV硬化型のウレタン樹脂です。表面エネルギーがきわめて低く、ほかの樹脂がくっつきにくい(離型性が高い)ため、ナノインプリントのレプリカモールドに使われます。
高価なマスターモールドから、PC-NIでレプリカモールドを写し取って使うことで、マスターを傷めずに、何度も転写できます。
- 30回以上の連続転写で、10nmの精度を確認
- くっつきにくさと、機械的な強さを両立
- 2020年に実用化

| 品番 | 用途 | 特長 | 粘度(mPa·s) | 屈折率(硬化後・589nm) |
|---|---|---|---|---|
| PC-370NI | ナノインプリント | 離型性(ノンスティック) | 6,000 | 1.374 |
ディスプレイ・光学フィルムと屈折率
ディスプレイや光学フィルムでは、表面を傷から守るハードコートに加えて、光の反射を抑えたり、光を必要な方向へ導いたりするために、屈折率を細かく調整した樹脂が使われます。
たとえば、表面に屈折率の低い層を重ねると、反射を抑えて光をよく通す反射防止の効果が得られます。逆に、屈折率の低い層で光を閉じ込めれば、ARグラスの導光部分や導光板のように、光を決まった方向へ運べます。
Luvantix社のSFHシリーズは、屈折率1.330の低屈折率品から1.670の高屈折率品まで、UV硬化型のハードコート剤・貼り合わせ用樹脂をそろえています。ディスプレイ業界や自動車向けに使われています。
低屈折率ハードコート(SFHシリーズ)
- 屈折率1.417の低屈折率ハードコートなど、屈折率1.417〜1.470の品をそろえています
- 高硬度品(SFH-2960・SFH-2970)は鉛筆硬度9H(750g荷重・ASTM D3363)
- 内側の曲げ半径1mm・外側10mmに耐える柔軟さで、折りたたみ式のディスプレイにも
- 無機・有機のハイブリッドオリゴマーにより、プライマーとあわせてPET・PPフィルムによく密着

| 品番 | 用途 | 特長 | 屈折率(硬化後・589nm) | 鉛筆硬度(750g) | 柔軟性(外曲げ) |
|---|---|---|---|---|---|
| SFH-417PC | ハードコート | 低屈折率 | 1.417 | H | 10R |
| SFH-431SH | ハードコート | 低屈折率 | 1.431 | 3H | 10R |
| SFH-439PC | ハードコート | 低屈折率 | 1.439 | H | 10R |
| SFH-1137 | ハードコート | 低収縮 | 1.470 | 6H | 10R |
| SFH-2960 | ハードコート | 9H | 1.470 | 9H | 30R |
| SFH-2970 | ハードコート | 9H・すべり性 | 1.470 | 9H | 30R |
| SFH-GP | ハードコート用プライマー | 密着性 | — | — | — |
柔軟性はメーカーサイトの値(10R=半径10mmの曲げに耐える)。
導光・貼り合わせ用樹脂(SFH-LI/HIシリーズ)
ガラスやフィルムと屈折率を合わせて光のゆがみを抑えたり、屈折率の低い層で光を閉じ込めて導いたりする、UV硬化型の貼り合わせ用樹脂です。メーカーによれば、導光用のUV硬化型の貼り合わせ樹脂として世界で最も低い屈折率1.330の品があります。
- ARグラス・VRゴーグルの導光部分のクラッド
- 裸眼3Dディスプレイ・液晶バックライトの導光板の貼り合わせ(屈折率1.340)
- 有機EL・LEDの光取り出し効率の改善

| 品番 | 用途 | 特長 | 屈折率(硬化後・589nm) |
|---|---|---|---|
| SFH-330LI | 導光 | 低屈折率 | 1.330 |
| SFH-340LI | 導光 | 低屈折率 | 1.340 |
| SFH-375FB | 導光 | 低屈折率 | 1.375 |
| SFH-417LI | 導光 | 低屈折率 | 1.417 |
| SFH-431LI | 導光 | 低屈折率 | 1.431 |
| SFH-160HI | 導光 | 高屈折率 | 1.600 |
| SFH-163HI | 導光 | 高屈折率 | 1.630 |
| SFH-167HI | 導光 | 高屈折率 | 1.670 |
現在の「合成樹脂・添加剤」ページに掲載している「ハードコート剤」との関係を確認中です。
Luvantix社と大倉ケミテックについて
Luvantix ADM(本社:韓国・大田)は、低屈折率のUV硬化樹脂を専門とするメーカーです。1997年に英国サウサンプトン大学の光エレクトロニクス研究センターとともに、低屈折率のUV硬化樹脂を世界で初めて実用化しました。屈折率1.32まで下げたUV硬化樹脂をはじめ、30年以上にわたって光ファイバーや光学部品向けの材料を開発しています。低屈折率のUV硬化樹脂に関する特許は12件。ISO9001・ISO14001・ISO13485を取得しています。
大倉ケミテックは、Luvantix社の日本の窓口(Luvantix Japan)として、製品のご紹介、サンプル、お見積り、技術的なご相談を承っています。